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「全て確認した!この清掃員が金で雇われてこの落書きをしたのも!監視カメラで顔は見えなくても我が家にイタズラする者の姿が。
何か最後の時に呪いにしては原始的と思ったのよ!貴女が誰かを雇って私たちに嫌がらせをしてるんでしょ!?」
晴美は証拠を突きつけるが、志織はため息だ。
「なーんで私がそんな事しないといけないの!?」
「だから浮気されて腹いせでしょ!」
「…私はもう結婚して、式にハネムーンに忙しくてそんな浮気野郎に関わってる時間もお金もないの!」
お互いは睨み合うがその意見が交わることは無い。
「今日はご馳走様。」
志織はスタコラサッサとその場を離れていく。
そして少し立ち止まった。
「ねぇ、浮気性ってずっとらしいわよ。あんたの相手は過去もこれこらもずっとそうかもね、気をつけて。」
志織は捨て台詞を吐いて街へ溶け込んでいく。晴美は軽く地団駄を踏んで店を後にした。
そのまま晴美はイライラしながら店を出た。
…
出かけてから晴美が夜になっても帰ってこない。どうしたんだろうか? スマホの連絡も返事も既読も無い。
そんな家に呼び鈴が鳴った。
「!?」
誰だ?この時間に訪問者とは?俺はじっととどまっていた。すると携帯に連絡が。晴美から『外へ出て』との連絡。
俺は扉を開けて…、
…しまった。
そこには全く知らない女性が、大きなボストンバックを手に立っていた。
「…久しぶり…会えたね…。
…ねぇ、覚えてる?」
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