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「ちょっと!なんなの!これはどういう事よ!?」
晴美は慌てて俺の服を掴んで激しく揺らす。
「知らないよ!」
「知らない分けないでしょ!何かしたから『ねぇ、覚えてる?』なんでしょ!?覚えてないの!」
「…だって…。」
俺は頭をかいた。
「思い出しなさいよ!虐めてた相手とか!恨まれる相手とか!」
「いじめや、そんな事をしてないよ!悪い事をしたと言えば…その浮気位だって…。」
「…浮気でもいいわよ!酷く振った人とか!この間の浮気相手は!?」
「ちゃんと晴美の前で後始末しただろうが!…他に…。」
俺の声が小さくなるのを晴美は逃さなかった。
「何!?何を思い出したの!?」
「…いや…いやいや。」
「はっきり言いなさいよ!何でもいいから!」
晴美は激しく俺を掴んで揺する。手が半分首を締めている。
「…晴美!晴美!分かった、分かったから、ちゃんと話すから!」
俺は晴美をなだめて部屋に。
そこには思い出したくない記憶があった。
忘れた訳では無い。
そんな訳…。
あって欲しくないが…
この奇妙な出来事、
何だか悪寒がして身震いをした。
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