光あれ

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うだるような蒸し暑さがねっとりとまとわりついてくる、8月初旬の午後3時過ぎ。 祥子は駒澤大学駅、都営地下鉄の改札を出て、白いタイル張りの地下道を歩いていた。 新宿や渋谷なら、これから街に繰り出す人が溢れかえっていることだろう。都心から少し外れているせいか、それほどの人混みではなかった。夏休み中なので親子連れも多かった。 背中にはデイパック、手にはボストンバッグと大きな紙袋、更に雨なんて降りそうもない天気なのに長傘まで持っていた。 小学生の子ども2人を連れていた。
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