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「誰から聞いた」
「……金髪の男からだ。幼馴染と言っていた」
答えを聞くと、ティグレは溜息をついた。
「まったく余計なことを……」
怒りというより、親しい相手の困った行動に対する苦笑が感じられた。
ティグレの言葉を彼女は否定した。
「そんなことはない。教えてもらって良かった。自分が恥ずかしい……」
俯くと微かに面白がった声が届いた。
「猫も素直になるようだな」
内容は皮肉だが、口調は少し優しくて嫌味には聞こえない。穏やかな声は、柔らかく耳をくすぐった。
「怪我は少しは良くなったか」
頷いた。
治療を受けて、食事をきちんと出されているのだ。だから、余計に羞恥心が湧く。
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