第二章 戦死報道

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 ***  半月ほどの時間は短く、そして静かに流れた。  ティグレは彼女が毎日頼むので、やがて黙って隣で寝てくれるようになった。  決して近づくことはないが、彼が横で眠っていると思うだけで、彼女は安心した気持ちで休めた。  そうしているうちに彼女の怪我は無事に完治した。  自由に動いても身体が痛まない彼女が最初に行ったのは、シャワーを思いきり浴びること。  後で知ったティグレは笑いだして、彼女を赤くさせた。  捕虜という立場を忘れそうだった。恋人のことすらも。  この組織は政府軍よりもずっと正義を守っている。それを思うと、軍に戻っていいのだろうかと迷う気持ちが出てくる。  そして、このまま組織に残れば、ティグレと離れないでいられる。彼女は、自分の気持ちの変化を認めるしかなかった。  いつの間にかティグレに惹かれていると……
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