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消えた宿敵
ネイビー「こんにちは。ネイビーちゃんです。あれ?写真がないな。おいなり君、おいなり君、どうしたのおいなり君、うつ伏せに倒れて」
おいなり「小林くんが……風邪をひいたんだ……」
ネイビー「コロナ?!」
おいなり「違うよ。熱の無い風邪だよ。あれから彼は鼻をちゅんちゅんするばかりで悪をやってくれなくなった」
ネイビー「宿敵が弱ったらいい気味なんじゃないの?」
おいなり「駄目だ……正義は悪がいないと自分の存在意義を失うんだ。おれはもう駄目だ。明日死ぬ……さよなら人類」
ネイビー「しようの無い子だなー」
「ネイビーちゃーん」
「あっ、天界の竜おじーちゃん、お久しぶりです!」
竜「相変わらず可愛いのう。膝丈のかっちりドレスもとっても素敵じゃ」
ネイビー「新型車両ですから」
竜「その子は誰じゃ」
ネイビー「神社のおいなり君です。肩入れしてる保育園児の小林くんが風邪をひいたらこうなってしまって」
竜「よし、わしの千里眼で小林くんの様子を見てやろう」
おーいーなーりーくーん
ネイビー「え?」
竜「ネイビーちゃん、今、おいなり君と聞こえたのう」
ネイビー「あれ?」
あーそーぼー
竜「これこれ、そこのおいなり君、何か聞こえるぞよ」
あーそーぼー
おいなり「その声は小林くん!」
あーそーぼー
ネイビー「小林くん元気になってるよ」
おいなり「うぉぉぉぉぉ、小林くん!!」
(おいなり君退場)
竜「子供みたいな子じゃね」
ネイビー「子供です」
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