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おいなり君とネイビーちゃん
「こんにちは!おれは相鉄線鶴ヶ峰駅近くにある稲荷神社のおいなり君だ。
ご飯の神様なんだぜ。
とっても小さな神社だけど、みんなに大切にされてる。
通りかかるのが男性だと、帽子をあげて挨拶してくれたり、頭を下げてくれたりするよ。
女性も同じ。
普段神社に人はいないんだけど、大晦日と元旦は、星川の杉山神社さんが応援に人をよこしてくれるんだ。
その日はお守りやおみくじも売ってるよ。
神社は桜の名所でもある。花の季節に遊びにおいでよ。
神社の真裏に公園があって、近くの保育園から児童が大量に遊びにくる。
おれは子供に変身して、よくみんなと遊ぶんだ。
かけっこして自分より速い子をわざと転ばしたり、じゃんけんで後だししたり、小林くんから彼女を強奪して彼を号泣させたり……」
「こら、何やってんの、おいなり君!」
「あ、君は相鉄線新型車両のネイビーちゃん」
「子供いじめちゃ駄目でしょ!」
「だって、小林くんの顔が面白かったんだ」
「許しませんよ!」
「もうしないよ……」
「しょうがないな、以下の写真を見て
稲荷神社周辺の森林と川だよ。
木はほとんど桜の木だね。
ここは自然がいっぱいだから、蝶々やトンボのつがいも見られるよ。
ハチには気をつけてね。
悪気はない子なんだ」
(続く)
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