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腹がすくから、何か食べなくては、いけない。
ということは、働かないといけない。
今、イキルが働かずに生きていけるのは、母親のアイ子が、パートで一生懸命
働いてくれているからだ。
でも、イキルは、怖くて外に出られない。
アイ子が夜遅くまで、イキルを養うために働いてくれている。
イキルは、もう、申し訳なくて、いっそのこと死んでしまいたいのだが、
アイ子が泣いて止める。
「もう、生きていてくれるだけでいいから」
アイ子は、イキルが死のうとするたび、そう言う。
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