王位を継ぐ者として

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「ルイスはもうそろそろ、成人を迎えるでしょう?それに…本来ならば20歳を越えてから王妃選考会を開くのに既に行って決めたなら、ちょうどいいじゃない?」 父上の言葉に続くように、母上は穏やかな口調で俺にそう言う。 たしかに、王妃選考会は早めて開催したけど…。 それはエステルを探すためであっただけなんだよ。 それだけの理由で、やってしまった。だなんて口が裂けても言えないけど。 どんなお叱りを受けるか分からん。 母上は多分、もう次期王妃になる相手が決まって、しかもエステルを気に入ってるからこのまま俺が王位に就いていいって考えなんだろうな。 自分たちはゆっくり休んで、このまま荷の重い王位を俺に全て任せるだなんてズルい。 「しかし、俺は自分的にはまだ早いんじゃないかなって…」 「ルイスなら、大丈夫だ。それに私たちが帰ってくるまで彼女が居たから王子としての仕事も頑張ってこれたんだろう? 」 それは間違いじゃないし事実だけど。 エステルがいつも帰りを待ってくれて出迎えてくれたり同じ時間を過ごせるから俺は嫌な仕事もやってきたけど。 事実を言われて、頷くしか出来ない。 「ならば、これからもきっと大丈夫さ。おまえはもう、王位を継ぐ者として任せられると私は思ってるよ」
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