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光源は無い
真の闇に包まれているのは確かなのに、空間全体に神経が行き渡っているかのように全てが認識できる
剣を握っている事と、大量の返り血を浴びている事から、記憶は無いが、これは、僕がやった事かも知れないと思う。だがそれにしては疲労感は全くなかった
むしろみなぎる力と高揚感
今なら何者にでも勝てる気がする
此処が戦場ならそれもいいだろう。だがここはダンジョンで、足元に転がるは味方の死体
なんでこんなことになっているんだ………
困惑したまま突っ立っていると狭くはない空間全体に広がった僕の知覚が警鐘を鳴らした
誰かが、この空間に入ってこようとしている
しかも複数………20人はいるか?
剣を握りなおすと、黒い刀身が妖しく紅く光った気がした
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