レベル3 ― 最終形体 ―

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 ― 深夜二時 ―  骸骨が流す涙は底をつき、俺は悟った。この流れはコメテンのストーリーではないと……。 「むふふっ。どうせあと三日で死ぬのならば、ルシファに夜這い決行! ロン毛はともかく下半身にそびえたつマッタケの進化に俺は神を称えた。最後に人間界では成し遂げることが出来なかった童貞卒業のチャンスを与えてくださったのだ」  おいっ、暇人ども! 貴様らもレベル2で手に入れた夜這いスキルで協力するのじゃっ。これでこそコメテンである。  隣室から響くジルトのいびきを耳に深い眠りと悟り俺は部屋を抜け出そうとした時、気配を感じ慌ててベッドへと身を潜めた。 「カチッ」 『誰だ?! 村の夜襲か――』   眠るフリをしながら軽く薄目を開けるが月明かりをもってしても、表情を見る事が出来ない。 「カチッ」  再び閉じられた部屋の扉、明らかに誰か室内に入り込む気配と共に漂う甘い香り。 『この匂いは――』  横たわるベットの脇でスルスルと衣服を脱ぎ解く一人の女。彼女は下着姿のままゆっくりと俺の布団へと入り込んできた。 「ハッ……」  あたたかく張りのある柔肌――、 「兵士さま、起きておられますね」 「は、は、はいっ……。 起きています。僕も……、下半身も……」  ドクドクと胸の鼓動が骨を伝う中、俺は初めて女性を抱いた。 『命を救ったからなのか?  まさかルシファは変態痴女なのか?』 それとも、余命三日……、 その答えは幾ら考えても俺は導き出すことが出来ずにいた。 明らかなのは、今、俺の腕の中に大胸筋矯正サポーターを脱ぎ去り恥じらいの顔を浮かべる彼女がいる事実。  快楽に溺れた一夜の秘め事――、 翌朝、目を覚ました時、ベッドにルシファの姿は無かった。
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