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ひと月後、結に見送られる中、僕は日本へ帰国した。
それからというものの、父の宣言していたとおり、フランスの企業との提携がはじまり、目まぐるしい毎日を送った。
なんの問題もなく、話を進めることができたのは、この1年間で学んだ語学、異文化の知識、それに加えて結とともにフランスで培った日常があったからだろう。
そして、2年後。
彼女が大学を卒業すると同時に日本へと呼び寄せ、ようやく僕の思いが実を結んだ。
寂しさからすれ違い、切なさに胸が締め付けられそうになった夜もある。
しかし、人生とはよくできたものだ――
「一郎さん、私、とても幸せよ。ありがとう」
純白のドレスに身を包んだ彼女に、涙をこぼし微笑まれると、それまでの寂しさや切なさが、すべて霧散した。
「僕の方こそ、ありがとう。僕と出会ってくれて、そして僕と結婚してくれて、ありがとう」
『君と寄り添い、共に歩く』
あのとき――自然公園で告げたこの思いは、永遠に変わらないだろう。
これから増えていく家族を守り、慈しみ、そして君とともに生きていきたい。
「ずっと一緒にいよう」
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