Step1

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ねぇ私、どうして、こんな所に居るの? 涙目で問いかける。 鏡の向こうの、私に。 その鏡の向こうの私はもちろん、答えるでもなく、ただ、泣くのを堪えている。 さっきまでは悲しくて悲しくて。 でも今は…。 目だけを動かして店内を見回す。 賑やかな店内。 オシャレな音楽と、オシャレな店員と、オシャレになろうとする、すでにオシャレなお客。ここに座ったところで、オシャレになれない私は、完全なアウェー。 なんだか惨め。 だから泣きたいんだ。 ようやく恋をして、その恋が破れた悲しさも、もう吹き飛ぶくらい、私は此処に相応しくない。 だって私は。 地味の塊だから。
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