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んーと、どういう事かな?
アッという間に平らげたはいいけど、これで終わり?
私が丹精込めて作った料理に対して、なにかないわけ?
「怒ってんのか?」
「そうですかね」
「あれか。ハートのやつか?食う前に写メでも撮りゃよかったか?」
「ものの言い方」
「ま、美味かったな」
少し、照れ臭そうに。
なら許そう。
「ここ最近、後輩のカットも見なくちゃいけなくてな。まともな飯、食ってねーし」
うーん‼と伸びをしながら言った。
後輩の指導にも当たっている。
疲れている中で、私のところに来てくれたんだもん。
それだけでも充分。
洗い物をしながら、でもこのあとデザートが…。
なんて顔を赤らめて戻ると、遼はソファで寝息を立てて眠っていた。
相当、疲れてるんだ。
間近で顔を眺める。
ホントに綺麗な顔。
まつ毛が長くて、鼻筋通ってて、顎が尖ってて、寝ててもシュッとしている。
私もソファに座り。
遼を膝枕にする。
深く寝入っているみたいで、起きない。
膝から伝わってくる重み。
この人は、私のものなんだ。
私だけの。
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