番外編

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ん? あれ、私…。 そうだ。 遼を膝枕してたはずなのに。 ベッドに寝ている。 いつの間に? 時間を確認すると、1時をまわったところ。 隣に遼がいないということは、私をベッドに運んで、帰ったんだ。 寂しいのと。 恥ずかしいのと。 だって。 お姫様だっこじゃない? きっと遼なら軽々、私を抱きかかえ…。 んん? 浴室からシャワーの音が聞こえる。 帰ったわけじゃないんだ‼ ど、ど、どうしよう⁈ ギュッときつく目を閉じ、取りあえず寝たふりをする。 シャワーを浴びた遼は、やっぱりすぐに髪を乾かし始めた。 そこは美容師なんだ。 なんだか可笑しくて笑ったが、すぐにドライヤーは止まり…。 き、来たっ‼ 薄目を開けると、腰からバスタオル一枚だけの、あられもない姿。 腹筋は割れてて、胸も盛り上がっている。 いわゆる、細マッチョだ。 遼が、布団に潜りんこんできた。 私を見ている。 視線だけは感じる。 そして。 私の頬に、キスをした。
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