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とても、心のこもったキスを。
今度は、私のおでこに。
寝ている私への、なによりの贈り物。
それから布団に入った遼に、優しく抱きしめられる。
それが、とても。
とても嬉しくて。
顔がニヤけないように我慢をして、寝たふりを…。
「お前、起きてるだろ?」
耳元で凄む遼に、耳たぶを甘噛みされて思わず逃げ出す。
も、がっちりと抱かれている為に動けない。
「このまま、エッチするか?」
そんな問いかけに、体がカッと熱くなる。
「って、言いたいとこだが、今日は限界だ」
私を抱きしめる力が、強くなり。
「このまま抱かせてくれ」
「…うん」
私が頷くとすぐに、静かな寝息が聞こえてきた。
抱かれている温もり。
触れ合う肌。
伝わる気持ち。
私は幸せだった。
自分の胸に回された、遼の腕を掴みながら。
私も眠った。
それもつかの間。
「やっぱり抱きたい」
耳たぶを、今度は強く噛まれた。
強く強く。
とても強い遼の思いを、私は受け止めた。
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