学校最終日

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学校最終日

夏休みそれは学生の一大イベントと言っても過言じゃないものだ。 学生ならだれでも夏休みと、聞いただけでワクワクするもの。 友達と海行ったり、家族と旅行に行ったり、おじいちゃんおばあちゃんの家に遊びに行く。 彼女とデートするやつもいる。 普段の生活を忘れさせてくれる誰しもが、楽しみにしているのだ。 そんな僕のちょっと不思議で楽しい夏休みのお話。 学校最終日の授業終わり 僕は学校の中では、陽キャではなく陰キャと言うわけでもなく中間くらいだった。 話かければほとんどの人が返事を返してくれるし、友達もそこそこいるし親友もいる。 その辺に沢山いる、普通の学生だ。 ちなみに彼女はいない。 別に彼女がいらないわけではない。 でも簡単には作れないのだ。 顔はイケメンとは、言えないけどブスではない、だからこそどうしても積極的になれない。 グイグイ来られると適当に流してしまう。 もちろん、自分から行くこともできない。 やはり自分に自信がないのが問題だと思う。 何か特技でも作って自信をつければ、彼女の一人や二人はできるのだろうか。 周りのモテてる人を見ると羨ましい。 今は授業も終わりでやることもないから、机にうつぶせになってこんな事を考えている。 「おーいイツキ」 机から顔を上げるとそこには、ニコニコしながら立っているヤマトがいた。 こいつとはなんだかんだ、いつも一緒にいる。 「なんだようるせぇな、そんな大きな声出すなよ」 「ごめんごめん」 まったくうるさい奴だ、どうしたらそんな元気に居られるのだろうか。 「俺いいこと考えたんだよね」 と、ヤマトは目をキラキラ輝かせながら話す。 「いいこと?いいことってなんだよ」 思い返せばヤマトが言ういいことは、ろくなことがなかった。 急に海に行きたいと言い出し自転車で海に行ったりと、ろくな目に合っていない。 「聞いて驚くなよ」 ヤマトは勝手に話を始めた。 「俺たち二人で色んな所に行ってきただろ」 言われてみれば確かに、色んな場所に行ってきた。 街の周りは全て行ったといっても、過言ではない。 「だから今度はうんと離れた田舎の山に行かないか?」 と、言いやがった。 「ヤマトよく考えてみろようんと離れた場所なんて自転車で行けっこないだろ」 そう言うと。 「誰が自転車で行くって言ったんだよ」 バカにしたような声で言ってきた。 確かによく考えてみればそれもそうだった。 「反対意見もないみたいだし行くってことでいいよな。 じゃあ明日いつもの場所に集合な!」 それだけ言うと、ヤマトはどこかえ走っていった まだ話終わってないだろと思ったけど、ヤマトのことだからもう何を言っても無駄だとあきらめることにした。 学校最終日の夕方の家 本当に山に行くのかヤマトにLINEで、確認してみることにした。 ヤマトは普通に気分で変わる。 急にやっぱ行くの止めるとか言いかねない。 よく考えたら、ヤマトとは結構長い付き合いだ。 僕はもともとあまりグイグイ来る奴は、嫌いだった。 ヤマトはグイグイ来る奴のテンプレート的な人間だから、普通に最初は距離を置いていた。 まあ今となっては仲が良いのだが。 「本当に明日山にいくの?」 これでいいかな送信と思いながら、LINEを送った。 10分後。 「もちろんだよ!実は言ってなっかたけど、親戚が家に2週間くらい泊めてくれるらしいから安心しろよ!持ち物は財布とスマホだけでいいよ」 と、返信が来た。 なんだそうだったのか、それなら安心して行けそうだ。 でも一応お母さんに確認してみよう。 僕はお父さんお母さんと三人暮らしで、いわゆる中流家計だった。 両親は共働きでまだ帰ってきていない。 忘れないうちに、お母さんにLINEで確認をしよう。 「ねぇヤマトと夏休みに大和の親戚の家に2週間ぐらい行ってきてもいい?」 お母さんはいつも許してくれるから大丈夫だろう。 「あらそうなの実は、お母さんとお父さんの二人で旅行に行こうと思っていたところだったのよ」 普通に酷くね。 二人で勝手に旅行に行こうと計画するとか。 別に二人で旅行に行こうが別に良いのに。 内緒にすることないじゃん。 てか、いつ言うつもりだったんだろうか。 まさか当日まで言わないつもりだったのだろうか。 「ブー」 スマホが鳴った。 何かの通知が来たのだろう、そう思い通知を見るとヤマトからのLINEだった。 「明日は朝の6時にいつものところでよろしく」 えー。 朝早すぎるよ。 寝るのが1時だと考えると、4時間くらいしか寝れないじゃん。 しかも、推しの配信を見ることもできない。 アーカイブ残ってるといいなあ。 とりあえずLINEの返信をしよう。 「おkじゃあ、今日は早めに寝るよ」 こんなのでいいだろう。 正直なんだかんだ言って、楽しみにしている自分もいる。 いつも忙しい生活をしてたから、ゆっくりと田舎で過ごすのもいいと思う。 山に行くのは久しぶりだ。 花火をしたり川で遊んだりもしたい。 サバイバル生活もしてみたい。 「ブー」 また通知が鳴った。 「じゃあ、俺も早く寝るから」 ヤマトからのLINEだった。 もう寝る??? 早すぎないかと思い、時計を見るとまだ夜の7時だった。 うーん。 早すぎる気もするが、早く寝るのはいいことだろう。 「ただいま」 そうやらお母さんが帰ってきたようだ。 さっさと夜ご飯を食べよう。 夜ご飯を食べ終わり、お風呂も入り寝る準備もできた。 時計を見ると、まだ10時だった。 いつもならまだ寝ないが今日は、明日が早いのでもう寝ることにした。 布団に入り目をつぶっていると、ウトウトしてきた。 明日はいろいろなことがありそうで、ワクワクだ。
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