122人が本棚に入れています
本棚に追加
9
土曜日の朝、暑くて目が覚めると、布団の中で湊さんに後ろからガッチリ抱き締められている。
モゾモゾと脱出を図るけれど、なかなか抜け出せない。ソーッと湊さんの腕を持ち上げると、ガバッとおりてきてまた抱き締められる。
「どこ行くの?」
「そろそろ起きようかな、と。」
「やだ。」
湊さんが私の髪に顔を埋め、また眠ろうとする。
「暑いんです。湊さん。」
「んー。」
「ちょっと離れてもらっていいですか?」
「んー?」
「あーつーいーっ!」
私がバタバタすると、湊さんが笑いながら手を離してくれる。
最初のコメントを投稿しよう!