微かな灯り

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彼が言っていた『助けて欲しい』は、村でも国でもなく、世界のことだったらしく私は、どうやら異世界に来たらしい。 そして、救うのも、魔女からではなくビーストとか言うよくわからない化け物だそうだ。 あんなに会話をしていたのに、そんな話聞いたこともなかった。 そして、その変な化け物に出会った。見た目は狼のようだが、私の知っている狼より大きく牙も鋭い、凶暴な虎だった。 猛獣とは戦ったことはないいが、魔女に比べれば同じくらいのように倒せるだろう。 そう思っていたが、そんなに甘くなかった。 私達は逃げようとしたが、すぐに回り込まれ逃げれなかった。 そこで彼が、 「ここに連れてきたのは僕の責任です。あなたは逃げてください。」 そう言って、あの化け物に突っ込んだ。 私は、彼を止めようと私も突っ込んだが、間に合わなかった。 彼が簡単に切り裂かれ、また、大量の血が辺り一体に飛び散る。 また、私の目の前で。 その時、両親との最期と重ねてしまった、私は、また記憶が遠くなった。 気がつくと私は、あの化け物から逃げきったらしい。 しかし、彼を救えなかった。その悔しさが、両親との被ってしまい。悔しかった。 私は、どうしていいかわからなくなっていた。 来日も来日も。 ただ、その場にいては良くないと思い、また旅を続けた。 何日がたったかわからない。私はどこに向かっているのかわからない。でも、ただあの化け物に見つからないように、どこまでも進んだ。 しかし、逃げる体力もなくなった。 今まで魔女と言うだけで、お構い無く殺して来たんだ。バチが当たっても不思議はない。 幕を下ろすには丁度いいのかもしれない。 あの化け物達が集まってきた。 ああ。意識が遠のいていく。 「・・・・・・あとだ。・・・・頼む。俺はビーストの方を何とかする。」 どこがで、久しぶりに聞いた人間の声が聞こえたような気がした。
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