同胞

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洞窟の奥にいくにつれて誰かが話しているのが聞こえる。しかし、誰で何をいっているかまではわからない。 「あなたはどう思いますか?」 徐々に話し声が大きくなって聞き取れるようになってきた。 お声の主はアカリではなく、どこか怖さを感じる男の人の声が聞こえた。 「この世界は素晴らしい。終わることのない戦いが出来るのだ。こんなの僕にとっては天国にも等しい。」 どうやらこの男は俺と同じように別の世界から来た人間で戦闘狂だってことだ。 「手を組まないか?君も別の世界から来たのだろ?戦いたくてウズウズしているんだろ。それともあれか、急に自分が最強じゃあなくなって、落ちぶれているのか?」 一方的に話している男はどうも様子がおかしい。 「なんか言えよ。なぁ!」 「くぅ」 ミリナが殴られた声が聞こえ、俺はその場から急いでミリナの元へ走り出した。 「あらあら。まさか、客人が来るとは」 「女に手を出すとはなお前、かなりヤバいな。」 男は見た目はそんなに強そうにはとても見えないのだか、どこかに威圧感がありそのギャップにより、ただ者ではないと言うことがすぐにわかる。 「あなたも一緒に手を組みますか?」 「こんな行為してるやつとは、手を組みたくないものだけどな。それに手を組もうとしてるやつを殴るってどう神経してるんだよ。」 彼の前で蹲っているアカリをお越し、男から距離をとった。 「すみません。僕、こういった交渉しかやったことがなくてね。それに、こいつも別の世界には最強と言われていたはずだ、こんな一撃たいしたことはないだしょ。」 「お前」 体の奥から怒りを覚える。 普段は何をされようが何を言われようが、ここまで気象を荒れることはないのだが、夢のせいなのか、とてつもない怒りがこみ上げてくる。 「ふん、こりゃぁ無理ですね。他探しますか。」 男は俺たちが入ってきた出口をスタスタと去っていった。 「またいつか、会いましょ。同胞よ」
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