道中にて

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「村がまだありますように、村がまだありますように。」 「おかしいな?確かこの変だたと思ったんだけどな?」 「村がまだありますように!、村がまだありますように!!」 「あれ?ヒロ、あれを見て!」 「やったー!あったのか!」 ミリナは突然、前方に指を指した。喜んでいたが、そこには、村ではなく、ビーストに襲われている、人影が見えた。その人影は、黒いフードを深くまでかぶり、腰には短剣を装備しているが、全くビーストと戦おうとしていなかった。 それどころかフラフラだった。 「あれ、まずいんじゃぁない」 すると、その人影は操り人形の糸が切れたように、ばたりと倒れこんだ。 「嘘だろ!貴重な人間だ!助けに行くぞ!」 「分かった。でも何でこんなところにいるんだろう?」 「そんなことはあとだ。あいつのことを安全な場所に頼む。俺はビーストの方を何とかする。」 それってこの世界にあるのだろうか? まあいい。今にもビーストが倒れた人に目掛け噛みつこうとしていた。 「これでもくらえ!」 俺は周りの木を切り、ビースト目掛けて倒した。 あいにく、木の強度は変わっていなかったのは幸いであった。 その隙にミリナがフードの人を抱え、ビーストから離れていく。丁度、森が抜けるタイミングだったらしく、かけ進むと森がなくなり、辺りいったには草原が広がった場所に出た。 「よかった。まだ村が残ってた。」 「はあ!なにいってやがる。俺には草原しか見えていないが・・・って速く動け追い付かれてしまう。」 ビーストの姿は見えないが、先ほどの戦闘で、あれで倒れるとは到底思えない。いつ追い付いてくるのか分からなかった。 「普段はビーストから守るために結界が張ってあるんだよ。目をつむってそのまままっすぐに」 「そんなことできるか!!」 「いいから私を信じて」 信じられないからいっているんだけどな・・・俺は仕方がなく言われた通りにしたがった。 「いいよ目を開けても」 目を開けるとそこには、なにもなかった草原に貧相な村が目の前に現れた。
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