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アカリ
「本当にあった。」
目の前に、村が在るだけでも驚きなのだが、そこに数人ではあるが、ちゃんと村人が住んでいた。
「おやおや?珍しいね。ここに知らない人が来るなんて外はもう安全になったのですか?」
俺が驚いていると、お婆さんが話しかけてきた。
「うんうん。私たちビーストから逃げてきたの。この子休ませたいんだけど、空いているベットとかないかな、おばあちゃん。」
抱えていたフードの人をお婆さんに見せた。
お婆さんに言われた通り、俺たちは今は使っていない宿屋のベットを借りた。
さっきは気づかなかったが、助けた人はミリナよりも若い女の子で、顔立ちはよく。一言で言うと綺麗な女の子だった。
身長は俺より高いが・・・
「少なくともここの住人じゃあ、ないみたいだね」
ミリナが、彼女を不思議な顔で眺めベットの横に座っていた。
「そうだな・・・。村の人に聞いてもこいつのこと知らないような顔だった。何であんなところにいたんだ?」
俺はソファーに座り、連戦だったこともありウトウトしていた。
「でも、きれいな人だね。」
「あ、あぁ・・・・」
突然、彼女が、唸りだした。
「ヒロ、起きたよ。」
「・・・zzz」
「ヒロ!起きて!」
「・・・ふぁ?」
すまない。ちょっと安心して寝てしまった。俺は体をお越し彼女がいる方へ向かった。
「ここは?・・・・生きてる?」
フードの彼女の可愛らしい小さな声が微かに聞こえた。
「もう、大丈夫だよ。ここは村の宿屋だから、安心していいよ。」
ミリナはさらに少女に近づき、彼女を安心させようとしていた。
「名前は何て言うの?私はミリナ。こっち背の低い人がヒロ。」
背の低いは余計だ。
彼女は目覚めたばかりなため、頭がうまく働いていないためか、不思議そうな顔をしている。
「アカリ。」
やっと口にしたのは多分彼女の名前だろう。
「アカリちゃんって言うんだ。ねぇ。アカリちゃんはどこから来たの?どうしてあそこのいたの?」
「分からない」
「記憶がないの?」
彼女は首を横に降った。どうやら違う理由らしい。
「いつの間にか、知らないところに連れてこられた。」
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