第4章 ヒカリと誘拐魔

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 その後はいつも通り、二人っきりの夕飯であった。  さすがに二人だけの夕飯では息がつまるので、テレビをつけた。これもいつも通りなのだが……  テレビに映ったのは、国営放送の、ニュース番組であった。 「今晩は。」 と、立派な背広を着た、背の高いハンサムな男性のニュースキャスターがあいつさつする。 「まず、今日は○○国で起きた、内戦状況ですがー。」 と、いつものように、ニュースを言い始めた。  だが、大抵のニュース番組は、今のヒカリには理解できないものばかりなので、はっきりいってつまらない。  ヒカリにとっては、たわいもないニュースが延々と放送され、30分ほど経ち、退屈になった。  そこで、母が料理を箸でついばんでいる間、テレビのリモコンに手を伸ばそうとしてー 「では、ここ、神島市から、担当の深田さん~」 とキャスターが言うやいなや、その気がハッと失せた。 ―ここのことがでる⁉  そう、30分ほど、日本全国のニュースが流れると、地元のニュースが流れるのだ。  昨日だって、この町の商店街のことがニュース流れたんだ‼ 知っていた人はテレビに出なかったが、間違いなかった。 ―あの、蛇男のことが出る‼  そうだ、あんなかいぶつ、テレビに流れないはずがない。ヒカリはテレビから視線を離すことが出来なかった。 「はい、深田です。今日は、この神島小学校から、レポートです。」 ビクビクっと、ヒカリは自分の体中がしびれるのを感じた。自分の心臓の鼓動が早くなって、血が体中を駆け巡るようだ。 ―やっぱり、ここのことが……  そう思うと、途端に母のことが気になった
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