#005.衛のプラネタリウム

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 そんな衛は時々、夜になると親の目を盗んで(暗黙してくれていたみたいだけど)私を高台にある芝生の公園に連れ出してくれた。  2人で芝生の上に仰向けになって星を見た。  星の名前、星雲の名前、形状。ここからの距離。  星座の話や神話なども話してくれた。  衛と並んで寝転がって星を見ている。それだけで私は幸せな気持ちになれたし、星や宇宙が好きになった。  そして衛のことも……  将来、衛には宇宙飛行士になってもらいたい。そう心から願うことができるようになった。  なったのだけど……  そのことに夢中になるあまり、まわりを見ていないんじゃ。他のゲームやアニメ好きな男の子達と変わらないじゃない。 「とにかく…… 放課後に担当決めをするから、掃除が終わったら残ってよね」 *  掃除が終わり、放課後──  委員長、職員室で先生が呼んでる。  と言われて職員室へ向かう。  もちろん、文化祭の担当を決めるために私が声をかけていた人達に、すぐに戻るから待ってて。と言って。
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