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8時間立ったままの脚は浮腫んでパンパンだが、マッサージなどをしている余裕はない。
更衣室の時計は17時45分を指している。18時を過ぎると保育園は延長料金がかかってしまうので、何が何でも18時までに迎えに行かなくてはならない。
職場から保育園までは走って10分。へろへろの体に鞭を打ち保育園に滑り込んだ。
18時まで残る0歳児は悠しかいないらしく、先生と二人で大人しく積み木で遊んでいた。
「悠くんママ来たよ!」と先生が悠に声をかけると、ぱっと悠が私の方を向く。
笑顔と泣き顔が混ざったような顔で、一生懸命はいはいしながら悠はこちらに向かってくる。
私の足元まで来た悠を「ごめんねーお待たせ!」と抱き上げると、きゃぁっと嬉しそうな声をあげて私の胸元に顔を押し付けた。
「悠くんはママが大好きなんですねぇ」と先生に言われ、そうだと良いんですけどと照れながら答える。
「今日もいい子にしてましたよ、ご飯も全部食べてお昼寝も2時間しました」
水筒やオムツを回収して帰る準備をしつつ先生の報告を聞き、明日も18時でお願いしますと頭を下げた。
「了解しました〜、じゃあね悠くんまた明日ね〜!」とにこやかに送り出してくれる先生にもう一度頭を下げる。
先生がニコニコと笑いながら手を振ってくれるので、私も悠の手を持ってバイバイと横に振りつつ保育園を後にした。
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