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漢字とひらがな「2」
ひらがなはやわらかく、漢字は堅苦しいイメージですが、使い分けに絶対的なルールはありません。〈ストレスなく読めるようにまとめる〉のがルールでしょうか。そのためには漢字の多用は避けたいところです。
○漢字で書ける語句をひらがなで書くことを〈ひらく〉
○ひらがなの語句を漢字で書くことを〈とじる〉といいます。
●これらを総称して「漢字の閉じ開き」といいます。
この〈閉じ開き〉は、読みやすさや伝わりやすさと同時に、誤読を避けることにもつながります。
●漢字が連続すると、紙面が黒々として読みにくく、かたい印象を与えます。
※隙間時間を→すきま時間を
※最近頭痛が→さいきん頭痛が
●読者がストレスなく読めるようにまとめましょう。
*** (ⓛωⓛ) ***
●〈ひらく〉ことが多い漢字。
○あらかじめ・予め
○いたします・致します
○いただく・頂く
○および・及び
○ください・下さい
※厳密にいえば「ください」は「please」です。
「下さい」は「give」です。
●「足元にお気をつけください」「please」
●「コーヒーを下さい」「give」
※ここはビジネス用語の解説ではないので「ください」で○。
○ご存じ・ご存知
○こと・事
○ころ・頃
○さきほど・先程
○さまざま・様々
○さらに・更に
○すでに・既に
○すなわち・即ち
○すべて・全て
○ぜひ・是非
○そば・側
○たくさん・沢山
○ただ・只
○ただし・但し
○ため・為
○とおり・通り
○とき・時
○など・等
○ならびに・並びに
○まず・先ず
○また・又
○まで・迄
○もって・以て
○もっとも・尤も
※もちろん、日本語としての「正・誤」ではありません。
●前後の文脈で〈ひらく〉ことを検討しましょう。
○いれる・入れる
○うえ・上
○おしらせ・お知らせ
○くわしく・詳しく
○さま・様
○しだい・次第
○そろえる・揃える
○つぎ・次
○とくに・特に
○ともに・共に
○なお・尚
○何とぞ・何卒
○のちほど・後程
○ほか・他
○ほど・程
○まいります・参ります
○まったく・全く
○もっとも・最も
*** (*ΦωΦ) ***
●読み方によって意味が変わるとき・まぎらわしいときは、〈ひらがな〉を使うか、ルビを振りましょう。
※相手のほうが一枚上手だ。→うわて
※舞台の上手から主役が登場した。→かみて
※あの人はとても絵が上手だ。→じょうず
※彼女は人気のある女優です。→これは〈にんき〉で○
※人気のない夜道は危険です。→ひとけ
※席が空いた。→あいた
※店内が空いた。→すいた
※喧嘩を止める→「とめる」です。「やめる」の読み方はありません。
●ここは勘違いしている人が多いかもしれません。
「止める」を「やめる」と読むのは常用漢字の音訓外です。「やめる」の表記はひらがなです。
※喧嘩をやめる○
※ため息を吐く→これは「つく」です。「はく」ではありません。息を吐き出す場合は「つく」です。
「肩で息を吐く」「一息吐く」「嘘を吐く」「悪態を吐く」
「はく」のは「血を吐く」「つばを吐く」です。
※ところが、大きく鼻から息を吸って、口から吐きます。は「はく」です。
●だからひらがなにしましょう。僕の話はどんどん脱線していきます。
※自ら→「おのずから」=自然に
「みずから」=自分で
※気質→「きしつ」「かたぎ」
●ひらがなにするか、ルビを振りましょう。
次回は「当て字」を書きたいと思います。
─To Be Continued─
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