漢字とひらがな「2」

1/1

47人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ

漢字とひらがな「2」

 ひらがなはやわらかく、漢字は堅苦しいイメージですが、使い分けに絶対的なルールはありません。〈ストレスなく読めるようにまとめる〉のがルールでしょうか。そのためには漢字の多用は避けたいところです。 ○漢字で書ける語句をひらがなで書くことを〈ひらく〉 ○ひらがなの語句を漢字で書くことを〈とじる〉といいます。 ●これらを総称して「漢字の」といいます。  この〈閉じ開き〉は、読みやすさや伝わりやすさと同時に、誤読を避けることにもつながります。 ●漢字が連続すると、紙面が黒々として読みにくく、印象を与えます。 ※隙間時間を→すきま時間を ※最近頭痛が→さいきん頭痛が ●読者がストレスなく読めるようにまとめましょう。    *** (ⓛωⓛ) *** ●〈ひらく〉ことが多い漢字。 ○あらかじめ・予め ○いたします・致します ○いただく・頂く ○および・及び ○ください・下さい ※厳密にいえば「ください」は「please」です。  「下さい」は「give」です。 ●「足元にお気をつけください」「please」 ●「コーヒーを下さい」「give」 ※ここはビジネス用語の解説ではないので「ください」で○。 ○ご存じ・ご存知 ○こと・事 ○ころ・頃 ○さきほど・先程 ○さまざま・様々 ○さらに・更に ○すでに・既に ○すなわち・即ち ○すべて・全て ○ぜひ・是非 ○そば・側 ○たくさん・沢山 ○ただ・只 ○ただし・但し ○ため・為 ○とおり・通り ○とき・時 ○など・等 ○ならびに・並びに ○まず・先ず ○また・又 ○まで・迄 ○もって・以て ○もっとも・尤も ※もちろん、日本語としての「正・誤」ではありません。 ec7d55e2-7d3e-4dcc-9c90-eab262488c84 ●前後の文脈で〈ひらく〉ことを検討しましょう。 ○いれる・入れる ○うえ・上 ○おしらせ・お知らせ ○くわしく・詳しく ○さま・様 ○しだい・次第 ○そろえる・揃える ○つぎ・次 ○とくに・特に ○ともに・共に ○なお・尚 ○何とぞ・何卒 ○のちほど・後程 ○ほか・他 ○ほど・程 ○まいります・参ります ○まったく・全く ○もっとも・最も    *** (*ΦωΦ) *** ●読み方によって意味が変わるとき・まぎらわしいときは、〈ひらがな〉を使うか、ルビを振りましょう。 ※相手のほうが一枚上手だ。→うわて ※舞台の上手から主役が登場した。→かみて ※あの人はとても絵が上手だ。→じょうず ※彼女は人気のある女優です。→これは〈にんき〉で○ ※人気のない夜道は危険です。→ひとけ ※席が空いた。→あいた ※店内が空いた。→すいた ※喧嘩を止める→「とめる」です。「やめる」の読み方はありません。 ●ここは勘違いしている人が多いかもしれません。 「止める」を「やめる」と読むのは常用漢字の音訓外です。「やめる」の表記はひらがなです。 ※喧嘩をやめる○ ※ため息を吐く→これは「つく」です。「はく」ではありません。息を吐き出す場合は「つく」です。 「肩で息を吐く」「一息吐く」「嘘を吐く」「悪態を吐く」 「はく」のは「血を吐く」「つばを吐く」です。 ※ところが、大きく鼻から息を吸って、口から吐きます。は「はく」です。 ●だからひらがなにしましょう。僕の話はどんどん脱線していきます。 ※自ら→「おのずから」=自然に     「みずから」=自分で ※気質→「きしつ」「かたぎ」 ●ひらがなにするか、ルビを振りましょう。  次回は「当て字」を書きたいと思います。  ─To Be Continued─
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

47人が本棚に入れています
本棚に追加