子煩悩の功罪

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・・・ ある日、手紙が届きましたの 有名な出版社からでしたわ 私は封を切りました 息子宛の手紙を勝手に開封したのかって? もちろんです あの子は世間知らずに育ちました 部屋の中で本の世界に浸っておりましたから だから、私が守ってあげなければならないのです 私は母親でございます 息子を守る義務がございます なら、息子に届いた手紙を検閲する権利もございますでしょう? それには、確か「〇〇出版社主催〇〇文学賞、受賞のお知らせ」とございました 言った通りでしょう? 危ないところでしたわ、息子は詐欺にあったのです
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