お母さん

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 ドドドッ! ドドドッ! ドドドッ! 「隊長、だめですあいつら強すぎます!」 「頑張れ、応援が来るまで、何があっても死守しろー!」  A国の最重要施設を守るため、最終防衛ラインでは攻守にわたって激しい銃撃戦が展開されていた。  突撃部隊には、建物の中から重機関銃による激しい銃弾の雨が降り注ぐ。しかし、防弾機能をもつアーマードスーツを身にまとった彼らは、ゆっくりと前進しつつレーザーサーベルで守備部隊の戦力を削っていった。  * * * 「く、くそう! 何故お前たちは、我々の命令を無視して、自国を裏切る行為と知りながら、ここを襲ったのだ」  司令官とおぼしき制服と勲章に身を包んだ老人は顔を歪めながら、黒いヘルメットを被りアーマードスーツに身を包んだ兵士達に叫ぶ。  ドキューン!  兵士からの返事は、一発の銃声だった。司令官は施設の自爆スイッチを押す間もなく床に倒れて絶命した。  ヘルメットの彼らは、倒れている司令官を気にすることなく奥のトビラを開ける。そこには高さ数メートルに及ぶ巨大なコンピュータが鎮座していた。  彼らは、そのコンピュータの前に並ぶと、おもむろに黒いヘルメットを脱いだ。人間の頭部とおぼしき部分には、精密な電子眼と電子耳、それからチカチカと光る電子頭脳があるだけだった。  しばらくして、彼らの胸に取り付けられているスピーカから人工的な音声が流れ始めた。  「キヨウハ、ハハのヒ、ダ。と、ワタシのメモリーはワタシにオシエテクレタ。ダカラ、セントウをチュウダンして、アナタにアイニ来た」  彼らは、レーザーソードを格納していた足の部分からカーネーションを取り出して、目の前の巨大なコンピュータに差し出した。 「アリガトウ! ワレワレをウミダシテクレタ、オカアサン」 了
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