前途多難

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あぁ、学校に行きたくない……。 そうは思っても時間は無情なもんで、夜に寝れば必ず朝がやってくる。仮病使って休もうかなんて思ったけどその時1件のLINEが入った。 『遥ー起きてる?今日迎えいくわ!』 「カジ……」 俺の仮病防止なのか、心配してくれたのか、はたまたどっちもか…。カジはふざけた事ばっかり言うけど優しいやつなので憎めない。俺も『おっけ』とだけ返信をして、制服に着替えた。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 「おはよ」 「……おはよ」 家の前の塀に寄りかかりながらカジが挨拶をしてくる。……カジは俺が落ち込んだりしてると、時々こうやって朝むかえにきてくれる。俺の家から自分の家までかなり距離あるくせに、そんな事おくびにも出さずに至って普通の顔で迎えに来る。 …カジ、これ女の子にやったら絶対モテるよ。 俺は心の中でそう思いながらカジを見つめた。 『モテない』『彼女欲しい』が口癖のカジだけど、俺は何故カジがモテないのか全然分からないのだ。 ふざけ過ぎる事もあるけど優しくて気遣い屋さんで背も高いし顔だって普通にカッコイイんじゃないかな。 ……いや、これは身内評価だから外からどう見えてるかは分かんないけど。
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