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「もうとっとと寝るぞー」 「はぁーい」 俺は寝ようとして布団に潜り込んだ、そしてスマホゲームをしながら心を落ち着かせる。 なんせ裸の姫乃をモロに見てしまったんだ、冷静に努めたが俺の心の中では…… 最近の女子高生発育良すぎね!? とか着痩せするタイプだったんだな姫乃って(胸に関して)とか女の子って本当に(口では言えない)…… とか取り止めのない考えがグルグルと頭を回っていた。 この童心に帰ってしまった心を落ち着かせるために冷静を保つ。 なんだこりゃ? 俺ってアダルトビデオ見たばっかりの小学生か? はたまたこの歳になって童貞を貫いていた反動か!? スマホゲームに全然集中出来ない…… がそうこうしているうちに眠気は襲って来たところでスマホが手から落ち瞼も落ちてきた頃俺の布団がそっと捲れ上がったと思うと背中に柔らかい感触があった。 ひ、姫乃ッ!? 俺のお腹に姫乃の腕が伸びて首の後ろからも手が潜り込んできた。 「あゆ君……」 姫乃は囁くように言うが俺は寝たフリをしていたので返事はしない。 「寝てる?」 「……」 こういう場合大抵起きてるか今の言葉で目が覚めそうな気がするが俺は寝ているフリを貫く。 「寝てるんだ……」 そう言うと姫乃は更に俺にキツく抱き寄る。 もうピッタリと俺の姿勢にくっ付いていた、これが前側だったらとても恥ずかしいことになっていたので後ろ側で本当に良かった。 「寝てるならいいよね?」 「ッ!?」 密着していた姫乃が急に俺の上へと覆い被さりながら俺の正面側に回り込んできた。 ちょ、ちょっと待てよ? その動作必要か?! 大体寝てるのをいいことにするならなるべく起こさないように離れてからそっと正面に潜り込んでくるのが普通では? 「あゆ君の寝てる顔可愛い」 またもそっと囁いて俺の頬辺りにツンと指を当てられた感覚がする。 「前から抱きしめたいなぁ」 そう言うと姫乃の匂いが鼻先に香ると少し鼻先がくすぐったい。  これ姫乃の髪の毛だ。 そう思ったら胸元に姫乃の息が当たる。  「あゆ君ホントに寝てるの? ふふッ」 「なッ!?」 姫乃が俺の胸元に頭をくっ付けてるならと思い少しだけ薄目を開けて姫乃を見ようとしたらいつの間にか姫乃は俺の顔の方を向いていてバッチリ目が合ってしまった。 「最初から起きてたんでしょあゆ君。 わかってたんだからね!」 「なんでわかったの?」 「ほらやっぱりー! あれだけあたしが話し掛けたり動いてたら本当に寝てても起きちゃうに決まってるじゃん」 くそ、つまらん誘導尋問に引っ掛かった。 「それはそうとあゆ君ってさっきあたしの裸見たよね?」 「え? いや見てないよ……」 なんでいきなりその話題?! 「そんなわけないよ、だってあたしを見てたもん」 「い、いや、何事かと思ってそれどころじゃなかったし……」 あ、あれ? この言い方って見てはダメなやつだった?? もしかしてなんだかんだでそれには羞恥心的なものがあっていくら付き合っているとしてもまだその段階に行くのは早過ぎた? ならここはやはり何がなんでも見てないを通すのが妥当ではないのか? ううむ…… 「そっかぁ見てないんだ、良かった」 「良かった?」 「あたし最近太っちゃったからもしだらしない身体だなぁとか思われたらちょっと傷付くかもって思って」 姫乃はシュンとした顔になってしまった。 「あゆ君って前から細い人に目が行ってた気がするし白城さんとかもあたしより細かったからやっぱりそういうのがいいのかなって……」 言いながら姫乃は更にシュンとしてしまった。 「いやそんなこと全然なかったぞ、普通に姫乃は細かったじゃん」 「ん?」 「え?」 …… あッ!!! 姫乃の悲しそうな顔を見て思わずホントのこと言ってしまった! 「あゆ君」 「はい」 「やっぱりバッチリ見てたんじゃーんッ!!」 「お前卑怯だぞ、思わせぶりな顔して。 言わせてんじゃんか」 「あゆ君が変にモジモジしないで堂々と見ちゃったって言えばこんな回りくどい言い回しにならかったんでーす! ズルいあゆ君あたしの裸だけ見て! 今度はあゆ君の裸も見せてよッ」 「いやお前女から男に裸見せてとか痴女っぽいこと言うなよ!」 その後姫乃はまったく俺を寝かせてくれなかった。
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