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野暮なあとがき
(新作『felicitas〜幸福〜』の野暮なあとがきです。作者による言い訳は野暮で愚かなものです。スルーを推奨します。自己責任においてよろしくお願い申し上げます)
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久しぶりに長編小説を書きました。『felicitas〜幸福〜』というタイトルです。あ、「フェリチタス」と読みます。ラテン語です。よろしければご覧ください。いつもありがとうございます。
久しぶり、と言いましても、私は今までに10万字超えの長編は1つしか書いたことはありません。ですから2つ目の長編です。8万字くらいのものはありますが、ああしまった、更新途中でそのまま放置してしまっています(カクヨムには置いてあるのですが……)。
あとがきに代えまして、ここで少々この『felicitas』についてのお話しを。野暮な話ですので、ご興味のないかたはどうぞこのまま閉じてください。未読のかたも、同様です。
実を言いますと、この作品は「非常にざーっくりとしたプロット」しか立てていませんでした。こんな感じの雰囲気から始まって、こんな感じで着地する。途中はこんな感じで危機がくる。それくらいのプロットでした。しかし書いていくといい具合に展開できたので、無事にこれだけの量を書き上げることができました。もちろんフィクションですから、あり得ない展開も自由にできました。そんな男女関係が長続きするわけないだろと思われそうですが、長続きさせるために主人公にちょっと苦労をかけました。
一度、1990年代から始まる作品を書いてみたいと思っていました。華やかだったバブル時代が終わり、しかしその余波がまだまだ残っていた頃のこと。私自身もこれくらいの時代を生きてきました。主人公とまったく同じではないけれど、似たような世代かもしれません。
当時のコミュニケーション手段は、家の電話(しかも黒電話)と手紙しかありませんでした。彼氏から電話、彼氏と文通、デートの約束も電話を通して。みんな親に筒抜けですね。しかも長電話をする。親に嫌がられます。懐かしい時代です。と、言っても、奥手な私に彼氏はなかなかできませんでしたけれども。
そのような時代から急速に発展し、インターネット、メール、ホームページ作成までしました(黒歴史です)。その後はすぐに携帯電話。徐々に携帯電話でのメールができるようになりました。あっという間にiPhoneを持つようになり、この長編もすべてiPhoneのメモアプリ「カウントメモ」で書き上げ、エブリスタにコピペ・修正しながらアップしたのでした。私はもはやPCを持っておりません。
そんな時代を生きてきた主人公の明日香。特別に時代の発展が際立つ描写は入れませんでしたが、そのちょびっと端っこを感じていただければ幸いです。こんな時代がありました、というお話しでした。
もう一つ、性的な描写を入れるかどうかは非常に悩みました。心のどこかで「こんな風に都合よくいく男女なんていない」と思っていたからかもしれません。でも作者がそんなこと思っていたら進まないので、猛烈な勢いで格闘しました。ここだけは自分を褒めます。ああ、朝チュンのなんと平穏なことか。改めて実感しました。
最後にお詫びです。もしかしたら、誤字脱字や表記のゆれがあったかもしれません。もしございましたら、言い訳のしようもありません。申し訳なく思います。私は精神の病気と障害を抱えていて、年齢もかなり上がってきました。集中力も衰えてきています。これ以上の校正や見直しは無理でした。プロ作家なら許されないことですが、アマチュアの甘えです。本当に、ごめんなさい。
この作品が、たった一人でもいい、最後まで読んだよ、面白かったよと感じてくださるかたがいらっしゃるならば、こんなにも幸いなことはございません。読んでくださってありがとうございました。
次の作品がいつになるかはわかりませんが、また皆様とお目にかかれますように。
鹿島茜
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