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「瑛晃!」
母だ。これは母の声だ。
どうしてここがわかったんだ?
たしかに、いつもここで喋ってはいたけど。
というか邪魔しないでくれよな。
僕だって子供じゃないんだ。多少、夜出歩くくらい許してくれよ?
「あなた、心配したのよ。こんな遅くに『一人で』声もかけずに出歩くなんて…。」
「え?一人?いるよ。ここにいるよ。ずっとずっといるよ…。」
訳もわからず涙が溢れる。彼はずっとここにいるじゃないか…。
「…今日はもう帰りましょう。」
「ねえ、覚えてる?」だって?
僕はずっと忘れないよ。
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