妖は綺麗に笑う

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散々食べて騒いでみんなと話して幸せな時間を過ごした。 食事も終わり春斗は再び遊び疲れて眠り、小春様も春斗に付き合い遊んでいたため疲れたのか椅子に座りスヤスヤと眠っていた。 ちなみに凛は酒で寝ている。 「夜虎さん、春斗抱っこしておいてもらえますか?」 「勿論」 守るべき小さな命を腕に抱く。 小春様と同じ髪色の男の子が生まれた。 抱っこすれば服を小さな手でぎゅっと握り締めてきて愛おしくてずっと眺めていた。 藍斗はスヤスヤ眠る小春様を抱き上げて家の中に入っていく。 腕の中の小春様を愛おしそうに見つめておでこにキスをした。 妖畏と対峙したあの時の、小春様は死にかけの状態で藍斗にキスをした。 それは僕も凛も見ていた。 ただ藍斗本人はその後の何も変わらない小春様の態度に、夢だったのかとどんどん自信を無くした時があった。 あれは…少し面白かった。 小春からしてきたよね!?と毎日のように凛と僕に確認する藍斗がおかしくて、何度も笑ってしまったのを思い出した。 凛なんて、小春はそーゆう意味でキスしたんとちゃうんかも。だなんて藍斗を虐めていたっけ。 僕は小春様に依存していただけでそういう感情は持っていなかった。 いつまでも可愛いペットみたいなもんだと言ってくれる小春様と、友達だと言ってくれる藍斗。そんな好きな2人の幸せな姿は、ずっと見ていられた。 血みどろの中、全てを諦めたかのように笑って妖魔を斬る小春様を1人の女の子として見つけ出してくれた藍斗。 ありがとう。 あの日と変わらない姿がここにあって、この場所で笑い合える日々が続くことを祈っています。 帰る時間になった。 「夜虎!凛!」 声に振り返れば、小春様と藍斗が2人で春斗を抱っこして、小春様はしっかりと妖蛭様もかかえている。 「」 いつ死んでもおかしくない世界で、またね、なんて言葉はなんだか悲しく感じるものだった。 でも今は素直に言える。 「小春様、妖蛭様、藍斗、春斗」 いつでもここでみんなで語り合いましょう。 「また」 ----------完----------
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