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「あら、今回のMVPのお出ましね?モニタールームにいらっしゃい。映像みるわよ」
鳴海か。
胡散臭いのに変わりはないが。
「先に……聞く。あれは下等種のレベルではなかったと思うが。その説明は皆んなにしたのか?」
「……力を見るには、強い敵と戦う方がいいでしょ?」
ウチに秘めた力を引き摺り出すには、勝てる相手じゃダメなのよ。
そう言った。
鳴海は…私をジッと見ている。
疑われるのは面倒だな。
まだ大したことはしていないが。目立つ行動は避けなければ。
「ええから、お前もいっぺん見てみ?自分の姿とか見たことないやろ?すごいで!」
凛に急かされてモニタールームとやらにつく。
同じようにスクリーンがあり、そこにはさっきの映像が映し出された。
「小春以外、もう振り返りは済んだのよ」
あなたの意見を聞かせてちょうだい。鳴海はそう私の顔を見た。
意見か。
「よく出来ていて驚いた」
「みんなが?」
「…仮想妖魔だ」
それだけだと言えば、戦いの話をしろと言われた。
凛と藍斗は、期待している顔を向けてくる。なんなんだ。
「この2人から、あなたから指示があったと聞いたわ。終盤3人とも動きが変わったでしょ。あなたは……何者?」
なるほど。
2人から効いたところで、私の何かが分かるわけでもないか。か弱いキャラ設定は面倒だから、それなりに戦える設定に切り替えよう。
「刀光の見習いをしていた。いつも後ろから戦闘を見ていたから、戦いの全体を見ることが出来る。藍斗と凛なら出来そうだから、少し助言してみただけ」
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