友一郎 ②

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 ようやく日が暮れる。だがそれは友一郎にとっては長い夜の始まりにすぎない。テレビゲームは子供のうちにやりこんで、とっくの昔に飽きてしまった。本を読みたい気分でもない。薄暗闇で目を閉じると、気分がいっそう鬱々(うつうつ)としてしまう。そしてまた眠れぬ夜の間じゅう、考えてしまうのだ。大翔はどうして死んだのかと。
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