陶酔サイバーシティー

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馬鹿みたいな本音を落として、トイレの鍵を写真に収めた。もはやインスタ映えもクソもない。ただのエゴを吐き出すゴミ箱だ。 そんなゴミ箱を、ミチコはいつも丁寧に分別してくれる。ああ、どうしよう。ミチコは女なのに。 ここまで来たら自分でもわかる。私は本当に惚れっぽいし依存体質なのだ。どうしようもない。治し方がわからない。だから、とにかくミチコには会わないと決めていた。 だって会ってしまえばきっと嫌われる。女の子のミチコを好きになってしまって、ミチコの言葉を生きる目的にまでしているのだ。絶対重すぎる。 永遠と自分の投稿を見つめて、それにミチコからのコメントが付くのを待っている。ミチコのコメントは当たり前に気まぐれだ。いつも自分が投稿するタイミングでコメントしてくれる。だからすぐに気づいてもらえるなんて思ったりしない。 馬鹿馬鹿しい片思いだ。 じっと画面を見つめて、特に通知の来ないそれをスカートのポケットにしまった。授業は既に始まっているが、もういいだろう。どうせ全員大集合している。私のノートなんてなくても大丈夫だ。 ふいに自分の存在意義がノートにあったことに気付く。全く笑える。本当に存在価値のない人間だ。
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