兎と亀
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(やれやれ……) そう思いながら 無月を横目に 坂を登り始めた。 普通に登れば 1分もあれば登りきる シンっ と静まり返る 住宅街の中 僕の足音だけが響き渡り 1歩 また1歩と 自身の足元を見ながら 進んでいく。 そして中間まで 登った所で 僕は 不思議な事に 気付いたんだ。
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