兎と亀

12/17
前へ
/56ページ
次へ
意を決して 僕は後ろを振り向き 全力で走り出した。 後ろからは 足音が追いかけてくる (坂を下り切れば なんとかなるかもしれない) だが その希望は 一瞬で崩れ去った (全力で下っているのに 最初の位置から動いていない) そして 後ろを振り返ると そこには 首だけを異様に伸ばし 僕の顔を覗き込む 真っ暗な空間があった そしてこう言われたのだ (オマエノカラダヲ モラウ)
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加