2 大学一の有名人

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昨日は、無理矢理連れ込まれちゃってさあ-陸はのんびり、話し始める。 「乃愛に誘われるままやってたら、おねーさん達が」 陸は華夜子の顔に自分のそれを限りなく、近付ける。 「ご飯食べようとしてたんだよね?ごめんね、邪魔して?」 覗き込まれれば、清涼感のある香りが華夜子の鼻孔に届く。 香水なのか、シャンプーなのかは分からないが、彼から漂う芳香に酔わされる。 彼になんの興味もないのは確かなのに、不覚にも思わず胸が高鳴ってしまう。 匂いに縛られた華夜子が黙っていると、陸は言葉を続けた。 「さっき廊下で会った時に謝ろうとしたのに、おねーさん明らかに俺の事避けてたからさ。あんな話しかけないでオーラビシバシ送ってこられたら、流石の俺も無視できないよ。だからおねーさん困らせないように、一旦気づかない振りして擦れ違った後、急いで追いかけて来た」 屈託なく笑い。 昨日の去り際と同じように赤い舌先を出し、陸は乾いた自らの唇を舐めてみせた。
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