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「なぁ、覚えてるか?俺達はなぜ戦い続けるかの意味を・・・」
「ああ、覚えているとも」
「『愛する人の為に』だっけ?」
「ああ、そうだ」
「ほとんどの国の兵士は『兵士の誇りであれ』や『人類に栄光あれ』と言うが、私たちは違う。『自分達の為』ではなく、『人の為』に戦うのだ」
「そうだとも」
「そのことを忘れるなよ」
「まったく、誰に似たんだか」
「つまらなくない人生であったな」
「ああ・・・、さて、そろそろ俺達も行くか」
「そうだな」
そう言い残し、互いに背を向け前へ進む男が二人いた。
あたり一面に死体が転がり炎が燃え盛る。そんな中、二人は生と死の淵を彷徨いながらも勇敢に戦い、敵の襲撃にて静かに死期を迎えた。
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