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「ん? 圭吾…?」
立ち止まった彼に、振り返って呼びかける。
「杏……」
「ん…? どうしたの?」
真剣な顔で私をジッと見つめて言った。
「杏、俺の会社で、俺のそばで一緒に仕事しないか?」
「えっ…」
突然の事で驚いていると、彼はうつむいたまま言う。
「いや、違うな……」
「圭吾…?」
彼は顔を上げ、真っ直ぐ私を見る。
「杏、結婚しよう。恋人から夫婦になろう。俺と、ずっと一緒にいて」
突然のプロポーズに驚いたが、答えはもう決まっている。
「はいっ!」
返事をした瞬間、彼が私を抱き締めると、近くにいた人達から拍手が聞こえた。
それは徐々に広がり、私達の周りで取り囲むように拍手が広がる。
「これからは2人で愛を育んでいこう」
「うんっ。圭吾、もっと私に愛を教えて」
「あぁ、これからいくらでも教えてやるよ」
「うんっ。幸せに満ちた愛に、もっともっと大きな愛に…あなたとなりたい…」
END
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