誕生日

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拓海も私もシャワーを終えて夕食を取る。 どうしてか、その間もずっと拓海は不機嫌そうで杉山君のことで怒っているのかなと考えた私は彼がスケジュールを確認している隣に腰かけて 「ごめんね、杉山君のこと」 と、話しかける。 縁のない眼鏡をかけている彼は普段以上に大人の雰囲気を纏っていてテレビで見る彼だ、と思った。 何の役でもなりきる彼の素顔を知っているのは自分だという優越感もあり、謝罪したのに口元がにやけてしまう。 「怒ってないよ」 「そう?でも不機嫌に見える」 「まぁ、不機嫌かもね。そういえば、冷蔵庫に入ってるあれ、何?」 「…あ、そうだ。忘れてた」 立ち上がり冷蔵庫まで大股で近づくとすぐにそれを開けて杉山君からもらったチョコレートを手にして彼のもとへ戻る。 拓海は「何それ?」と言いながらじっと私のそれを見る。 綺麗にラッピングされた包装を解いて、正方形の箱を上から開けると中には5つのチョコレートがあった。 チョコレートなど甘いものは最近食べていなかったから(ダイエットもかねて)感嘆の声を漏らすとすぐに拓海が反応した。 「もしかしてあの子から?」 「うん、そう。誕生日だからって。いらないって言ったんだけどね」 「へぇ、ませてるね」 声のトーンが下がっていくのをヒシヒシと感じながらも私はすぐにチョコレートの一つを指先でつまんで口に含む。 「美味しい!」 「俺にもちょうだい」 「もちろん」

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