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⑥
次の日もその次の日も特に何もなかった。綾子さんが食材を買ってきてくれるので、適当に掃除をしたり料理をして過ごした。
宿無しだけあって、人のものを汚く使うことは主義に反するのだ。泊めてもらったら掃除や料理は後片付けは俺が担当することが多かった。
今日は女の子達から定評のある豚の角煮を作った。一人分にしてはちょっと多目に作りすぎてしまったので、明日綾子さんにでもあげようかと考えて、俺は何をしているんだと頭を抱えた。
綾子さんがここに来るときは自分で鍵を持っている。玄関を出てエレベーターのところに部下の男が待機しているのも知っている。高層マンションなので当然窓から落ちたら即死だ。
もともとのヒモ体質のせいか、この生活に慣れ始めてしまっているが、山崎が見つからなければ何が待ち受けているのか。騙されたと言って話が通じる連中ではない。どうにかして、金を回収しようとするだろう……。そう、あの男にとって俺など商品にしか過ぎないのだ。
「美味そうじゃないか」
箸で角煮を掴んだまま物思いに耽っていたら、いつの間にか帰宅した瑛士が横から顔を出してきて、それをパクリと口に入れた。
「おっ…!うま……。よく味が染みてる。俺の分も温めておいてよ」
俺の返事も聞かずに、瑛士はさっさと部屋に着替えに行ってしまった。
いきなり帰って来てなんだと意味が分からなかった。もしかしたら、山崎のことで進展があったのかもしれないと期待する気持ちが出てきた俺は、急いで瑛士の分の食事も用意した。
「あぁ美味かった。ごちそうさま」
そう言って瑛士は口の周りをペロリと舐めた。結局山崎の話は特に出ずに、瑛士は俺が用意した食事をガツガツと食べた。多目に作った角煮はペロリと平らげられてしまった。
「あのさ…、山崎のこと…何かわかったのか?」
耐えきれなくなった俺は、食器を片付けながら、ついにその話を切り出した。
「いや、立ち回りそうな場所や友人関係をたどっているが進展なしだ」
俺はがっくりと肩を落とした。
せめて、目撃情報でもあって欲しかったがそれもないそうだ。本当に見つかるのかと、希望もなくなってきてしまった。
「さぁ、腹も膨れたし。次は君だよ、雅貴」
「え?」
「ちょうどいいね。玉ノ井に買ってもらったの?可愛いエプロンをしているじゃないか…」
音もなく後ろに来ていた瑛士が、エプロンの背中から手を突っ込んで、前を触ってきた。
「だぁ!うわぁ!ちょっ…バカっ」
「おっと、その食器を落とすなよ。いいやつだからな。稼がないといけない金額が増えることになるよ……」
それを聞いて震えた俺は、洗剤で滑りそうになっていたところを慌てて力を入れて掴んだ。
そんな様子を見て瑛士は楽しそうに笑って片方の手で胸の蕾を弄りだした。
「なっ…やめ……、やめろよ……。こんな…ところで」
「こんなところじゃなきゃいいのか?女しか知らなかったくせに、この間の俺とのセックスですっかり良くなったのか?ほら、もう硬くなって形が変わってるぞ」
信じられなかった。この前は薬のせいで自分はおかしかったのだとずっと思いこんでいた。それなのに、瑛士にちょっと触られただけで、俺のアソコは熱をもって立ち上がってしまった。
「ははっ…、ずいぶんと小さい乳首だな。しかもピンク色だ。明るいところでみるとよく分かるな。なんだよ、男に抱かれるための体をしているじゃないか」
「はぁぁ………ん!やめ……引っ張らない……で、ああぁ!」
乳首を弄られながら、ぺニスを取り出されてた。気持ちいいとすぐに漏れてしまうので、瑛士はそれを楽しそうに塗ってクチュクチュと音を立てながらしごいてきた。
「だ…だ…め……、落ちる……落ちちゃ……壊れるからぁ……」
その気持ちよすぎる責めに、手には力が入らなくなって、なんとかお皿をゆっくり置こうとするが、震えて力が入らない。
そんな俺を嘲笑うように、瑛士は裏スジをしごいて、カリの周りを刺激して強弱をつけて巧みに動かしていく。そんな技にたまらず俺は高められてしまった。
「うううっ…だ……だめ……、でる……出ちゃう……!あっんんんっ…だっ……あっっっああああ!!」
腰を揺らしながら、俺は絶頂の波に震えてシンクの扉に白濁を放った。
同時に手からこぼれ落ちた食器がガシャンと悲しい音を立てたのを、過ぎた波の向こうで聞いた。
「うぅ……そんな………」
まさかのお高い食器を破損してしまい、一生かかっても返せない額だったらと俺は熱も冷めて青くなった。
「ふっ…可愛い顔して……。ほら、皿なんてどうでもいい。今日も可愛がってやるよ」
頭の中が数字でうめつくされていた俺は、瑛士に手を引かれるまま寝室に入った。
寝かされてぼんやりと見上げた天井の前に上に乗ってきた瑛士の顔が出てきて、はっと我に返った。
「なっ…今日もヤるのかよ……もう確めたんじゃ……」
「これは指導の続きだ。客前で慣れなくて粗相でもされたら困るからね。従順に男を受け入れられる体にしないといけない」
瑛士はたらたらと説明しながらシャツの残っていたボタンをはずして前を全開にした。しかしゆるめた状態でエプロンは外してくれない。そしてエプロンの胸元を下げて現れた俺の乳首をペロペロと舐めだした。
「…だって、山崎が見つかればそんな必要も…んっああ!!」
俺の抗議の言葉など全く聞いてくれない。乳首を玩具で遊ぶ子供みたいに楽しそうに引っ張って、じゅるじゅると吸い付いてきた。瑛士の中で俺のお店デビューは決定事項なのかと悲しくなった。
「うううっ…くすぐったい…、ああっ…い…吸わないで…」
「こら、客をもっと楽しませろよ。気持ちいい、もっと吸ってくださいだろ」
「…そんなの…絶対言わない」
今さら守るものなどないのだが、それを言ったら歯止めがかからなくなりそうで恐ろしくて俺は口に手を当てて声が出ないようにした。
「可愛いねぇ…、いつまでそれが持つか楽しみだ」
瑛士が残酷な顔をしてニヤリと笑ったのを見て俺はぶるりと震えて、熱を求めていた体がいっそう熱くなったのを感じた。それは単純な恐怖とは違うものに思えたのだった。
「んぐぐぐっ…ぐふ……んんんっ………」
意地をはって口を押さえていた俺は、乳首を激しく責められて、涙と鼻水が止まらずぐしょぐしょになりながら、まだ頑張って口を押さえていた、
しかし、小さかった乳首はぷっくりと大きくなって、ピンク色は赤く色づいてしまった。
さんざん舐められて吸われたおかげで、手でカリカリと擦られるだけで、悲鳴を上げるくらい強烈な快感を感じる。
俺のアソコは下着を押し上げてパンパンに張りつめて、こちらもグショグショになっているが、ここもやはり全く触れてくれない。
後ろの穴も同じくヒクヒクとうずいて、熱を求めているが空しく腰を揺らしているだけだった。
「雅貴の乳首はすっかり大きくなって、良い色になったね。これなら、シャツの上からでも形も色もわかってしまうね。淫乱の証だよ。外でだってこうやって、擦れただけでアソコがでかくなってしまうだろうね」
「んんんん!!ぐはっ………んんぅぅ」
「いつまで口を押さえているんだよ。もう泣きすぎてグチャグチャじゃないか。ねぇ…早く手を取って、気持ちいいって素直に言いなよ。そしたら全部触ってあげる。ちんこも後ろの穴もいっぱい擦って、雅貴のことどろどろに溶かしてあげるよ」
欲しいと思った。
心の底からもう全部が欲しくて欲しくてたまらなかった。
俺はついに口をおおっていた手の力を抜いた。
「……どうしたいんだよ、言え…雅貴」
瑛士の目が鋭くなってギラリと光った。その強い口調に俺のアソコはぶるりと震えて、軽く達してしまった。
「うぅぅ…かく…りゅ……さん……。気持ちいいよぉ……、俺の…ちんこを触って……擦って…、あぁ…穴に突っ込んで…擦って…もっとグチャグチャに…ナカに…いっぱい出して…お腹ナカ……熱いの欲しい!欲しいよぉ!!」
とっくになくしたプライドと、ついに自制心まで瑛士は奪ってしまった。全てなくした俺は、ただただ瑛士で満たされないと壊れてしまう人形みたいだった。
「あぁ…可愛い…。良いよ雅貴、最高だ……」
そこからは瑛士は人が変わったみたいに、俺が求めた通りに、何度もイカせてくれて、後ろに突っ込んでたくさん中に出してくれた。
こんなセックスなど知らなかった。知りたくなかった。
気持ちよすぎて気絶して、揺らされて戻ってくるぐらい快感で満たされた。
俺は瑛士がくれる快感に完全にハマってしまった。もう元には戻れそうになかった。
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