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「あなたみたいな素敵な人に、やっぱり私はつり合わない。他にもっと、お似合いの人がいるはず」
笑いを含んだ優希の声。
意地悪で言っているわけではないだろうが、あまりにピシャリと当たり過ぎて、要人はずんと落ち込む。
これまで、いろんな女の子と付き合ってきた。
みんな可愛くて性格のいい、素敵な子だった。
だが、決まって別れを切り出されるのだ。
彼女らの方から告白してきたのにもかかわらず、だ。
「今度は、俺より年上の大人っぽい女性だった。巧くリードしてくれそうな気がしてたんだけど……」
「いつものパターンだな」
慰めの気持ちを表すために、優希は自分のベーグルを半分要人の皿に乗せてやった。
そんな女の子たちの気持ちが、優希には解からなくもない。
立派過ぎるのだ、要人は。
あまりに真っ直ぐすぎて凛々しくて、どこか人間味に欠けて見えることすらある。
初めは喜び勇んで付き合っていた女子たちが、次第に恐れを抱くようになる気持ちは解かる。
ぽんぽんとうなだれる肩を叩きながら、優希は要人に優しい声をかけた。
「きっと次は、うまくいくさ」
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