第1話

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「わあ、私服姿のまなみんさんも可愛いです!」 「なんで?!」 ゴロゴロしようと思いながら外出たら綾芽ちゃんが。 出待ちとか、ここ数年地下アイドルやってて初めてよ?! ずっと待ってたのかな。それにしては元気に笑ってるけど。体力ありあまる小学生すげー。 「あ、あんたこんな遅くに出歩いてていいわけ?! 親とかに怒られないの?!」 「まなみんさん?!」 しまった、素が出た。今日せっかくこんな可愛いファンができたっていうのに。 初日でがっかりされてファンやめられるのは……嫌だな。 『まなみん推しやめるわ』 『絶対俺らファンのこと、見下してるよな』 『年齢的にアイドルきつくね?』 ……。 「えっと、塾で自習してたといえば大丈夫です! そんなことよりまなみんさんの素顔まで拝見できて、私幸せです……」 でもきみは、それどころか……笑っていてくれるんだ。 「ど、どこからつっこんだらいいのか……とにかく、今日は送ってくからもうこんな遅くまで出歩くのやめなさいよ」 「ま、まなみんさんが家まで来て下さると?! 嘘……夢みたい……」 「よ、よかったね」
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