真実を知っても・・

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「会長すぐに対策を・・。」 会長秘書はそう言うと九条に帰社を促すことの重大さを理解した九条兼続の怒りは孫の美月とその両親に向いた。 「お前たち親子はグループから出ていけ!」 美月の両親は九条兼続の後をすがるように追って行った。 美月はその場に残り美鈴を睨みつけた。 「佐伯美鈴!私は貴女を許しませんわ、必ず復讐するわ。」 カツカツっとヒールの音を響かせながら歩いているつもりだろう。 ホテルの会議室の絨毯にヒールが引っかかり音はしていないし高身長の美鈴に対抗してかなり高いヒールを履いているようだった。 「痛い子やな~。身長コンプレクスやなあれ。」 明は本当に哀れんだような目をして言った。 「そうですね、それで美鈴を目の敵にするのですね。いい迷惑です。」 鷹崎は鷹崎で本当に迷惑そうにしていた。 「ほんまや。美鈴~海叶がやってたバーに行こうよ。キャサリンも行くやろ?」 バーで海叶と合流したらいいと明はいい女三人は仲良く歩き出した。 「美鈴は借りるで~。」 明は何かを言おうとした鷹崎に何も言わせなかった。 花は仕事が残っているからと自分の会社に戻り相川は鷹崎に俺達も行こうかと言った。 「拗ねるなよ~。」 「拗ねます、あの店には、美鈴を連れて行く約束は僕が先にしていたんですよ。」 「はいはい。心の狭い男は嫌われるよ!」 相川は落ち込む鷹崎を宥めながらバーに向かった。
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