真実を知っても・・

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「あの鷹崎さんの顔みた?」 クスクス笑いながら明は楽しんでいるようだ。 「明は人が悪い、また仕返しされへんか?」 キャサリンは関西弁の日本語で答えた。 「ああ、うちは明から日本語を教えてもらったから少し違う言葉やて海叶が言ってたけど変?」 眉をさげて変かな?と聞く彼女はとても可愛い。 「上手な日本語には間違いないですから大丈夫です。」 笑顔で答える美鈴をマジマジ見ながらキャサリンはホゥ~と溜息をついた。 「ほんまに綺麗な人やな~明がよく自慢していたけど。」 「そやろ!美人なだけやないで。ほらバーについたから行こう。」 自分が褒められたわけでもないのに明は嬉しそうな顔してバーに先に行こうと言った。 明は美鈴に話しておきたい事があった。 美鈴もまた明に聞きたい事があった。 それはこの先の未来の為に美鈴自身が知らないといけない事があると彼女は感じていた。 たとえパンドラの箱でも美鈴は明なら隠すことなく話してくれると確信している、だから先に自分を連れ出したのだと思っていた。
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