秘書課の毒蛇とマングース

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その様子を見ていた千秋がクスクス笑っていた。 席に戻ると小声で 「毒蛇が怯えてるわ~」 蛇のようにしつこくて、噛み付いて同僚に毒を吐く彼女を揶揄しているらしかった。 「私にでなく彼にですけどね。」 紗耶香は高い声で 「諏訪部長。」 役員の一人の諏訪 蓮を見つけて追いかけて行った。 「鷹崎専務の情報収集かな?」 千秋は少し残念な子を見るように紗耶香をみている。 「少し社長から聞いたわ。私も応援するわ、貴女のお姉さんは仕事において尊敬出来るもの。地味で目立たないようにしてるみたいだけど、美人でスタイルがよくて仕事が出来る。」 大好きな姉を誉められて嬉しくないわけがなく。 「そうなんです。姉は美人で優しいですよ。」 興奮気味に話す加奈子。 千秋は微笑ましいと思う。 「社長も専務も恐ろしく頭がいいのよ。結城紗耶香を放置してるのも、役員の一部を放置してるのも計算されてると私は思うの。」 千秋は社長が信頼している秘書。 「なるほどです。」 加奈子は拗れ専務の恋愛以上に何かがあるように感じたがあえて聞くのをやめた。 大輔が巻き込まれるのも感じ取れた。 帰ったら大輔に連絡しようと思った。
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