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激震
「隼人、それはどうかと思うよ。」
帰国そうそう、佐伯美鈴を秘書にしたいと言い出した隼人にヤレヤレという顔で相川は言った。
秘書室の反発に佐伯美鈴は有能な事務能力で企画営業課に必要な人材。
「美鈴が有能なのはわかっている。」
「てかさ、隼人お前自分がカイトの管理人って彼女に言ってあるの?」
「カイト」というサイトは二人の親友だった男が運営していた万相談サイトだった。
その親友の最後の依頼者が佐伯 美鈴。
「加奈子ちゃんは知ってる。」
ああヤッパリと相川は思う。
佐伯 加奈子は美鈴の妹。
「あのさ、佐伯加奈子はシスコンで姉を崇拝しているののは?」
そう聞くと
「そんなことか、ミレイが姉なんだし。」
「多分だよ、加奈子ちゃんは五年も姉に連絡すらしないお前を認めていないか
ら協力は難しいぞ。」
そんなこともわからないのかと呆れる。
鷹崎は仕事は完璧な男だ。
遊びもしてきたはずなのに、佐伯美鈴にかんしてはまったく抜けている。
「秘書に佐伯加奈子でどうだ?」
まず妹の信頼を得ないことには今後は厳しいという。
「加奈子ちゃんは秘書室でイジメられないか?」
不敵に相川は笑いながら
「彼女は大丈夫だよ。」
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