ヘタレ専務

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「いや、たいしたことは無いと言うか・・まあ昨日の今日だからね~。」 はっきりと内容を言わない相川に鷹崎は眉間に皺をよせて、なんですか? と問いかけた。 相川は溜息をこぼしてから、美鈴の合コンの参加の話を戸惑いながら話した。 「いや、大丈夫だよ。大丈夫・・うん。」 鷹崎の無表情が一番怖いということを付き合いの長い相川は知りすぎるほど知っている。 「何故そのようなことになったのですかね?」 肌に刺さるような冷たい声が怖いぞ鷹崎様~と思ってしまう相川は 「いや、井川君がさ誘ったらしいんだよ。井川君が一緒で加奈子ちゃんも一緒だからさ大丈夫でしょ。」 大丈夫?何をもっての大丈夫なんだ・・。 「重大事項ですね、すぐに社に戻りましょうか。」 アランにフランス語で重要な取引の指示をしないといけないから社に戻る必要ができたと鷹崎は伝えて、ビジネスバッグに書類を大事に入れて傍目には落ち着いているようにしか見えないのが流石だが、その場を去ろうとした。 その時聞いたことがある声が聞こえて部屋の扉が開いた。 「あら、良かったまだいたわ。」 タイミングが悪いというのは、この様な事態を言うのだろうと相川は思う。 花は一人ではなく、現在のイメージモデルのソフィアと一緒だったのだ。
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